「なんだこいつは、文春文庫の回し者か?」と思われても構わない!それほど面白い作家を紹介致します。
ピエール・ルメートル。
フランスの作家です。おどろおどろしい表紙が並んでおりますね。
私事で大変申し訳ないのですが、最近海外のサスペンス小説を読み漁っております。
と言っても、小説は初心者ですので「このミステリーがすごい!」とか「アメリカ探偵作家賞受賞!」とか、ただのミーハーじゃないかというチョイスを基本としています。許して下さい。
その例に漏れず、「このミス1位!週間文春1位!史上初6冠達成!」といううたい文句にまんまと引っかかり、画像真ん中の『その女アレックス』をまず手に取って読みました。
18禁のグロ描写に耐えれる方というのが注意としてありますが、んもう度肝抜かれる面白さです。
脳みそグルングルンに引っ掻き回されて、最後は「うわ!!」と叫んでしまう(実際私は本当に叫びました)。
映画で観たい!てか凄く映画的な上に凄くシナリオ的!と思ったら、どうやら映画化決定している様で、近いうちに観れるんじゃないかと期待しています。しかも作家が脚本も書いてたことがあるということで、大変納得。
あらすじは、裏表紙にも書いてるので割愛します。まず手に取ってみて下さい。
が、しかし!騙されてはいけない!というかもはや出版社に対する抗議になるのですが『その女アレックス』から読んではいけない!
『悲しみのイレーヌ』から読まなければならない!
この二作、”ヴェルーヴェン警部シリーズ”としてフランスで大人気らしいのですが、その一作目が『悲しみのイレーヌ』、二作目が『その女アレックス』なのです(ちなみに、ウィキペディアによると今のところ五作あるらしく、早く日本でも出版してくれないかと楽しみにしています。楽しみにしてるんですよ!文春さん!お願いしますね)。
ところが、日本では何を血迷ったのか『その女アレックス』→『悲しみのイレーヌ』の順番で発売されたのです。
何が問題かと言いますと、『その女アレックス』の中で『悲しみのイレーヌ』のネタバレがバンバン書かれている。
シリーズ物ですし、ヴェルーヴェン警部の葛藤を描くというとても大事なことなのですが、それって絶対オチやん!?ということがバッシバシ書かれている。
恐らく私の様に、アレックス読んでイレーヌ読んだ人がたくさんいるはず。そんな人たちを”被害者”と呼んでも良いと思う!
が、『その女アレックス』を読んだ後でも尚、『悲しみのイレーヌ』もめちゃくちゃ面白い(かなりグロいけれども)!
あー、この作家、脳みそ振り切ってるわ・・・と嫉妬に近い感情が湧くのです。
なので、イレーヌから読める人が羨ましい。とてもとても羨ましい。
一番右の『死のドレスを花婿に』もなんじゃそりゃ!?という展開が待っています。
是非、騙されたと思って読んでください。
くれぐれもイレーヌから。
それでは長くなりましたが、失礼いたします。